船木誠勝のYouTube「永田裕志との因縁」を見て諸々
船木誠勝選手のYouTubeのこの回が大変面白い。
www.youtube.com
2012年1月4日 東京ドーム 第4試合 BLUE JUSTICE NEVER DIE 井上 亘 永田 裕志 vs 河野 真幸 船木 誠勝
この試合で船木選手は永田選手の、コーナーに振っての顔面へのニーで重傷を負います。
曰く
・1月4日の試合なので救急病院しか開いていなかった。
・顔は「ここまでか」というほど腫れた。
・ナイフで切られたかと思うほどの痛みだった。
・日が日なので患者が多い中、入院までの検査中は痛み止めももらえなかった。
・眼窩底骨折で目が動かなかった。
・引退を覚悟した。
・腫れが引くまで手術ができないので、そのまま10日は安静だった。
・術後また腫れた。
・眼球の下部の骨が粉砕していたので取り除いてプレートを入れた。
・ケガ後、口の中や外がマヒする。髭を剃っても感覚がない。
・鼻水が垂れても気づかない。
・唾を吐くと血が含まれている。それが消えるまで3カ月かかった。
・4カ月ほどの苦しい日々。
・食事を噛めなかった。
・歯が食いしばれないのでトレーニングでも力が入らない。
・リハビリは噛むトレーニングから。
その苦しみの中、復帰後、別カードでの再戦が行われます。
2012年7月1日 両国国技館 第4試合 永田裕志 井上 亘 KUSHIDA vs 船木誠勝 河野真幸 田中 稔
船木はこの試合を、その苦しみをリング上で清算する、けじめをつける意味合いで行ったといいます。
永田とは相性が合わなかった、だからこの試合で彼とは終わり、最後の顔合わせ、との思いだったそうです。
プロレスは創られた闘いですが、本人たちは危険と常に隣り合わせで行っています。
故に事故もあるし、相手と気持ちがズレたまま闘うこともあります。
最近ではそういう傾向が少なくなってきた様子を、武藤敬司が以下のように言いました。
「今は合理化されて言うなれば、フィギュアスケートのペアのようにうまく滑っているようなプロレスやるけど、当時はペアの仲の悪いこと悪いこと。実際に仲が悪くてコミュニケーションが取れないぐらいの中でのぶつかり合いだった。ただ、やっている方は大変だったけど、見ている方は面白かったと思うよ。その中でリング上では一瞬の隙も見せられなかった」
似たように、船木も永田との再戦を「結果的に面白いプロレスになってしまった」と、複雑な表情で語る姿が味わい深いです。
是非、上のリンクから船木選手の表情や言葉の使い方込みで、発言や試合を感じ取ってみてください。
自分は、こういう、心と体のバチバチファイトは好きです。創られているからこそ、時にリアルファイト以上に人の内面や、溜まったものの爆発が見られる瞬間がある。
以上を受けての、試合後の船木のこの表情ですよ。
たまんねえなおい。